JBCも回数を重ねてきたが、印象に残っているJBCをひとつだけ挙げろと言われたら、名古屋のJBCを挙げたくなる。
1日ふたつのG1という目新しさにテンションの上がった第一回の大井や、満場の観衆を集めた盛岡なども思い出深いのだが、それでも名古屋、なのである。
その理由は、とにかくお祭りとしてえらい騒ぎになっていたからだ。

まさか名古屋にこれほどのお客さんが集まるとは……というほどの来場者数。それに対して、スタンド・施設は当然ながらいつもの昭和テイスト。そのミスマッチは、見ていてなかなか興味深いものがあった。
ミスマッチという以前に、単純なオーバーフローも起きていた。事前にシミュレートはしたのだろうが、発券能力を超える来場者に対して現場はてんやわんや。お客さんも買い漏らしがあってはいけないので、自衛として早くに馬券を買い始める。結果として、「馬券を買う→パドックを見る」といった、倒錯した手順さえ発生していた。

こう書くと、現地のオペレーションがなっていなかったという話に聞こえてしまうかもしれないが、そういうことを言いたいのではない。
「すごい祭り」というムードが満場を覆っていたということである。
現地観戦者は、そのムードを味わっただけでも名古屋まで行った甲斐があったと思っているに違いない。私もその一人である。
今年JBCが行われる園田も、はじめてJBCが行われる競馬場である。もちろん発券体制など、事前の準備は万全にしてもらいたいし、お客さんがストレスを感じるシーンは作らないようにしていただきたい。
しかし、そんな準備をしようがなんだろうが、当日になれば「いつもと違う園田」「えらいことになっている園田」が現出することは確実なのである。
そして、それを味わうには現地に行くしかないのだ。
そうだ、名古屋といえば、JBCクラシックにおけるレイナワルツの3着もあった。東京などでは中継がレース途中で切れていた(発走が遅れたため)ので、現地観戦組の携帯には「どうなった?」というメールが殺到。それに対して、「レイナワルツが!」とだけ書いたメールを返信してみたことを思い出す(続けて「……3着」というメールもちゃんと送った)。

地元で行われるとてつもない祭りにおいて、地元馬が能力を200%出した走りをするというのは、やはりうれしいものである。そういう意味で、今年の兵庫勢にも期待したい。
書いているうちに、なんだかテンションが上がってきた。やはり、「JBCをはじめて開催する場でのJBC」というのは期待感が高まる。今年も園田に行くのが楽しみだし、そのうちに金沢や佐賀あたりでもなんとか……なんてことを考えてしまうのである。
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